経済学部ゼミブログ

2024.07.10
- 経済学部
- 経営学科
カナダと日本から見る障がいとインクルージョン
ブログ投稿者:経営学科 准教授 内藤知加恵

このたび、共同研究のため来日していた、クイーンズ大学(カナダ)のダニエル・サマシュ先生(Prof. Daniel Samosh)が、専門ゼミナール第1部にゲストとして来られました。

サマシュ先生の専門は、障がいと仕事(Disability and Work)です。サマシュ先生は、ゼミ生たちが事前に用意した質問に一つ一つ丁寧に答えてくださいました。
- 障がいを持つ人と持たない人との賃金格差の問題は、カナダにもあるのか?
- 障がい者に対する偏見の問題に企業はどう対処すべきか?
- カナダからみて、日本の公共施設や駅などは、どの程度バリアフリー化されているのか?

最後に、サマシュ先生から学生に「10年後の日本の障がい者を取り巻く環境は、どうなると思うか?」という質問が投げかけられました。学生からの回答の一部を共有します。
「10年後は、障害者雇用促進法の先をいった世界になっているのではないか。サマシュ先生から、障害者雇用促進法というのはステップ1でしかなく、他の国ではすでに次のステップに移っているとお聞きした時、日本のステップ2はどのような形になるのかというワクワクを感じた。日本がステップ1で遅れをとっているのであれば、ステップ2は他の国にはない革新的なものになってもらいたい。そして日本が次のステップを踏み出すのに必要な期間として10年はちょうど良い数字だと思うので、私は10年後にステップ2へ行った日本を期待している。」
「(障がい者インクルージョンに関して)本音と建前の文化に問題があるという話について同じ意見を持った。しかし、建前でお世辞を言うことで円滑なコミュニケーションがとれるなど便利でもあるため無くなることはないと考える。」
「10年後、日本はさらにグローバル化が進み、より複雑な社会の形ができると思います。だからこそ、偏見や差別が少しでも緩和につながれば、障がいの有無にかかわらず、サステナブルな社会になるのではないかと考えます。」
学生たちの回答に対し、サマシュ先生からは、10年後の日本と、ゼミ生たちの活躍に期待するコメントをいただきました。
「10年後は、障害者雇用促進法の先をいった世界になっているのではないか。サマシュ先生から、障害者雇用促進法というのはステップ1でしかなく、他の国ではすでに次のステップに移っているとお聞きした時、日本のステップ2はどのような形になるのかというワクワクを感じた。日本がステップ1で遅れをとっているのであれば、ステップ2は他の国にはない革新的なものになってもらいたい。そして日本が次のステップを踏み出すのに必要な期間として10年はちょうど良い数字だと思うので、私は10年後にステップ2へ行った日本を期待している。」
「(障がい者インクルージョンに関して)本音と建前の文化に問題があるという話について同じ意見を持った。しかし、建前でお世辞を言うことで円滑なコミュニケーションがとれるなど便利でもあるため無くなることはないと考える。」
「10年後、日本はさらにグローバル化が進み、より複雑な社会の形ができると思います。だからこそ、偏見や差別が少しでも緩和につながれば、障がいの有無にかかわらず、サステナブルな社会になるのではないかと考えます。」
学生たちの回答に対し、サマシュ先生からは、10年後の日本と、ゼミ生たちの活躍に期待するコメントをいただきました。
カナダと日本、国は違っても、同じ課題を見つめていることが感じられたのではないでしょうか。