経済学部ゼミブログ

2022.06.02

  • 経済学部
  • 経営学科

理論とケーススタディによるマーケティングの理解

ブログ投稿者:経営学科 教授 大平修司

経営に関わる現象は、単に理論を学んだだけでは実践に活用することはできない。特にマーケティングは消費者との関わりの中で行われる活動であり、知識を実践に活用することは必須の学習である。

大平ゼミでは、2年次に毎週マーケティングに関する理論を学習し、その学んだ理論を使ってケーススタディを行なっている。実際のゼミの運営は、グループ単位の学習と個人単位の学習に分かれている。まずグループ単位の学習では、二人が一組となり、毎週5つのグループが理論の解説とケーススタディの解答を報告している。次に個人単位の学習では、ゼミ生が全員毎週ケーススタディの解答を作成し、自分であれば毎週指示されたマーケティング現象にいかに答えるのかという解答を作成している。

ケーススタディの解答は個人ごと、グループごとに解答内容が異なっている。それは企業がマーケティング活動をする際の方法には、多様な方法があることを示している。例えば、ある企業が新製品の発売をするのかの解答として、あるグループは新発売を推進し、もう一方のグループは新製品の発売から撤退するという逆の解答が出ることもある。さらに報告するグループのケーススタディの解答を発表した後には、各自のケースへの解答についてディスカッションを行っている。ここでも仮に新製品の発売を推進したとしても、また別の視点からの新製品の発売が提案されるなど、学生たちは自分たちの主張を理論やデータなどを使って、自分たちの解答の正当性を伝え、議論を行なっている。

実際のゼミで各グループが報告を行う際は、Microsoft の teams を使用している。その理由は、密を避ける・大声を出さないのと同時に、将来のオンラインでのミーティングを見据えているからである。新型コロナウィルスが流行してから、多くの企業が就職活動の面接でオンライン面接を取り入れるようになった。それだけでなく、企業によっては完全な在宅勤務を取り入れている企業もあり、オンラインでの業務ができることも今後の就職活動で重要な要件になるとも考えられるからである。

今後の予定は、企業がマーケティング活動をする上で、必ず理解しなければならない消費者行動について学習する。その上でマーケティング・リサーチを学び、グループ研究を行う。マーケティング・リサーチとは、市場調査とも言われ、消費者がどのようなことを考え、どのように行動するのかをアンケート調査やインタビュー調査を用いて明らかにすることである。グループ研究では、興味のあるテーマごとにゼミ生をグループに分け、アンケート調査を行う。その後、得られたデータを統計分析し、グループ論文を執筆する。大平ゼミでは徹底して、理論と現実の両方を見つめるための眼を養うことを目的としている。