経済学部ゼミブログ

2025.10.23
- 経済学部
- 経営学科
分身ロボットカフェ体験記
ブログ投稿者:経営学科 准教授 内藤 知加恵
ダイバーシティ&インクルージョンをテーマにする内藤ゼミのゼミ生たちは、日本橋の分身ロボットカフェ「Dawn ver.β」を訪れました。ここは、接客をアバターロボットがしてくれるカフェです。ロボットを操縦している「パイロット」の多くは、障がいを持ちながら遠隔地から働く人々です。
ロボットが接客って、どんな感じ??
店内に足を踏み入れると、まずおしゃれな雰囲気にびっくり!
ロボットが接客って、どんな感じ??
店内に足を踏み入れると、まずおしゃれな雰囲気にびっくり!


そして、中で働くたくさんのロボットたち
お店の方に許可をいただき、写真と感想の一部を共有します。「障がいを持ち働くこと」を身近に感じ、かつ、自分の中にあった障がいのイメージが、良い意味で裏切られたようです。
【ゼミ生の感想】
今回一番驚いたのが店内の外国の方の多さと、英語を話せる方の多さだった。店内のほとんどのテーブルから英語が飛び交っているのが聞こえてきており非常に驚いた。
私のテーブルの分身ロボットを通じて働いていた方は、私たちと同い年で、親近感が湧くと同時に、パイロットとして働く姿に刺激を受けました。ぜひ直接顔を見て話したかったのですが、私たちに顔を向けて話したり、頷く動作がまるで本当にその場に存在しているような感覚でとても楽しかったです。
今日の体験を通して、誰もが自分らしく生きられる社会に少しずつ近づいてきていると実感しました。
私たちのテーブルでは、車椅子生活をしている方がパイロットとして働いていた。もともとは歩けて働いていたが、足の病気が悪化して再就職しようとした際、バリアフリーの環境が整っていない企業が多く、なかなか雇ってもらえなかったという。そのような中で、このカフェに出会い、再び働き社会とつながることができたと話してくれた。見えにくいだけで、さまざまな障がいや生きづらさを抱えた人が多くいる。だからこそ、技術の力で不可能なことを可能に変える社会は、本当に素敵だと思った。
今回訪れたカフェは会話中心の接客を行っていたため、聴覚障がいのある方の参加は難しいようだが、文字起こしや翻訳機能などの活用により、今後その壁も乗り越えられるのではないかと思った。
実際に行ってみて、分身ロボットと店舗にいる店員さんがコミュニケーションをとり、連携して仕事をしていてすごいと思いました。自分が想像していたよりも分身ロボットさん一人ひとりが明るくてフレンドリーだと感じました。話をたくさん振ってくれるし、私もどんどん話したくなるような雰囲気でとても楽しかったです。私たちのテーブルは占いができる方だったので一人ひとり占いをしてもらいました。すごく楽しくて時間があっという間に過ぎてしまい、もっと話していたいと思いました。
特に印象的だったのが、「自分は実際にお客さんと関わることは出来ないけど、三秒で日本橋のお客さんと繋がれるよ」という言葉です。障害を持っていて他の人より出来ることは限られているかもしれないけど、逆にそんな自分だからこそ出来ることもあるのだ、というすごく前向きな姿勢で物事を考えられていて、とても素敵な方だなと感じました。
ロボットではない従業員の方々の中には、数多くのパイロットがいる中で、織姫の動きだけでパイロットが誰であるかがわかるそうです。頭の動きや手の動かし方にパイロットの方の個性が出ることに驚きました。
とてもフレンドリーで、話しやすかったです。友達のように趣味の話や恋愛の話が出来て、すぐに緊張が解れました。ロボットを通じての会話なので、相手の表情が見られなかったり、身振りや手振りを使えない状況でしたが、話し方やロボットのちょっとした動作によって、本当に対面で話しているような感じでお喋り出来ました。とても楽しかったです。
様々なことを気づかされたゼミ生たちでした。分身ロボットカフェの皆さん、今回はありがとうございました!
