経済学部ゼミブログ

2015.06.02

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  • 経済学科

英語で学ぶTPP

ブログ投稿者:経済学科 准教授 根元邦朗

わたしが担当する1年生の教養ゼミでは,国際政治経済,特にTPPとTPP加盟国の対応を中心に勉強しています.具体的に,

 

●中国が台頭して東アジアの軍事バランスが変わることで,どのような影響が貿易秩序に生まれるのか?

●アメリカの議会が大統領にTPAを付与すると,TPP交渉がどのように加速していくのか?

●日韓を取り巻く歴史問題の解決は,東アジアの安定的な秩序作りにどのように貢献するのか?

 

といった問題を,週毎に討論しています.

 

これらの議論の元になるのは,わたしが準備した英語の教材です.

リーディングには,Australian National Universityで発行している時事誌East Asia Forumを利用しています.英語にして1,000ワード程度の文章なのですが,1年生には読み応えがあるようです.当初は「リーディングが難しい」という声も聞かれましたが,何度か議論を重ねていくにつれて,「リーディングが易しいと思えるようになってきた」と,学生の皆さんも進歩しているのを感じています.

 

教材のもう一つが,ニュースビデオを使ったリスニングです.

毎週,該当するトピックに見合ったニュースビデオを使い,重要な単語の聞き取りを行って解説しています.これにより,わたしが伝える情報だけでなく,多角的な視野に立ってトピックについて理解を深めることができるようになります.例えば,アメリカの議会について取り扱ったときには,TPAに関するニュースを用い,TPAの何たるか,アメリカ議会・憲法制度の仕組み,それらがTPPに与える影響について,ビデオを使って解説しました.

 

これらを元に,学生の皆さんにはグループに分かれてプレゼンテーションを行ってもらっています.グループ内で議論を行い,それをゼミの中で質問し合うことで,教材とトピックについて理解を深められるだけでなく,クラスメートとの共同作業を通じて連帯感を持ってもらうようにしています.

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学生の皆さんには,TPPとは何なのか,自由貿易とは何を意味するのか,自分なりの意見を持ってもらうだけでなく,英語力を身につけグローバルな人材になることを期待しています.専門的な授業の始まる2年生以降必要とされる基礎知識と体力をつけ,最終的には,社会人になっても有効活用できるような英語の読解能力を身につけて欲しいと思っています.

 

受講生の方々からは,

「根元ゼミナールでは、主に国際政治経済について講義、発表、討論といった形で進めていきます。国際政治経済に関する基礎知識やより実践的な教養などが学べます。授業資料を事前に読んでくるのですが、すべて英語で書かれているので、英語が好きな方はオススメです!」

「根元ゼミナールでは主に国際経済についての英語の資料を読み、それについて解説や発表をしていきます。国際経済について興味がある方、英語力を高めたい方はおすすめです」

という声をいただいています.