経済学部ゼミブログ

2014.05.02

  • 経済学部
  • 経営学科

教養ゼミナールが始まりました

ブログ投稿者:学科 准教授 伊藤誠悟

武蔵大学では1年生から4年生まで4年間ゼミがありますが、入学して最初に参加するのは、「教養ゼミナール」です。伊藤ゼミは今年度2クラス開講しています。参加者はそれぞれ16人と15人で、男女構成は、ほぼ男性2名に対し女性1名の割合です。この教養ゼミナールは、大学における「学び」の基本を身につけるもので、これからの4年間の成長を支える、いわば基礎トレ期間といってもよいでしょう。授業は半年間ですが、直感に反する社会現象を見つけ、その現象が引き起こされている論理を考える力を養うことを目標にしています。
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教養ゼミナールで行っていることは、大きく二つあり、一つは身近なテーマを扱った短いエッセイを読み、その論点と自分の主張を紙に書いてまとめ、議論することです。取り上げたエッセイのテーマは、初回は「男女の生み分け」で、二回目は「臓器売買」でした。明快な結論が難しいものです。普段あまり真剣に考えることのないテーマについて議論することを通じて、自分の考えを論理的に説明する力、他人の意見を理解する力を身につけてもらおうと考えています。そうしたことは、これからの学生生活でも社会人になってからも、役に立つと思っています。これまで三つのエッセイを取り上げ、議論をしてきましたが、初めの頃よりも、議論に深みが出てきていると感じています。
もう一つ、参加学生が、社会現象やビジネスに関わるテーマを自分たちで決めて、調査・分析し、最後に報告することも行ってもらおうと考えています。最初はテーマの選定ですが、まず3,4人からなるグループに分かれて、社会現象や企業経営について、日頃から不思議に感じていることを気楽に出し合うことから始めています。ポイントは「なぜ」です。「なぜ」から始まる疑問を出し合うことで、本当に探求して面白そうなテーマにたどり着く可能性が高まります。テーマが決まったら、次は、関連するデータ・文献の収集ですが、そのためには、図書館を上手に活用することが大切ですので、図書館ガイダンスで文献の探し方やデータベースの活用方法などを学びました。その後は、各グループで調査・分析を実施していくことになりますが、その際には文献やデータベースによる情報収集だけではなく、インタビューなどで独自の情報を集めることにも挑戦していきたいと考えています。そして、中間報告を経て、7月にレポートの提出と最終プレゼンテーションを行う予定です。グループでの作業は、役割分担、日程の調整、各自の調査結果のすり合せなど、一人で行う調査とは違う苦労もありますが、やり遂げることができれば、その成果も大きいと期待しています。具体的な成果については、また書きたいと思います。