経済学部ゼミブログ

2012.06.27

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身近な問題を経営学で解決しよう

ブログ投稿者:経営学科 高橋徳行

身近な問題を経営学で解決しよう
高橋ゼミの各学年を通しての統一テーマは「アントレプレナーシップ(新しく事業を始めるための一連の活動)」です。それぞれの学年は統一テーマに沿った サブテーマが与えられますが、今年の2年生は「経営学を使って社会問題を解決しよう」です。新しく事業を始めることの大きな目的は、よりよい社会をつくる ことですから、まずは身近なところでこの問題を考えてみようというものです。
 
具体的には、障がい者が社会で働けるように教育・訓練する学校、民間の学童保育園、ハイハイができるまでの乳幼児の母親を対象とした漫画ルーム、そして観光客の減少に悩む沖縄県石垣市と協力しながら、それぞれの企業や自治体の課題に対しての解決策を考えます。
 
その中のひとつのチームが現場を見学に行きました。まだ自分で動くことのできない乳幼児の育児をしているお母さんのために、漫画を読みながらゆったりできる空間を提供している練馬ママ漫画ルーム「よんこま」です。
 
男性目線で考えると、「漫画を読みたいなら家で読めばいいのに」とか「わざわざ赤ちゃんと一緒に外出してまで行きたいのか」となるのでしょうが、一度訪問するとそのような先入観が吹き飛ばされます(注:営業中は、男性は入れません)。写真を見ていただくとわかるように、そこには生き生きとしたお母さんたちの笑顔があります。
 
「なぜハイハイができるまでに限定しているのか⇒自分で動けるようになった赤ちゃんと一緒だとお互いに注意しなくてはならないのでかえって大変」「どのように漫画ルームの存在を知ってもらうのか⇒大手メディアよりも地元紙やツイッターが効果的」などといった素朴な疑問からビジ ネスを立ち上げるための基本を学生は学んでいきます。
 
練馬ママ漫画ルーム「よんこま」を担当するチームの課題は、「多店舗展開」です。最近は、 満員の日が続いていること(定員は10組)に加えて、1時間以上もかけて通っているお母さんがいることなどがその理由です。「もっと近くにあればいいの に」という声に、多店舗化という形で応えようとしていますが、いざ実行しようとすれば問題はたくさんあります。場所の選定、資金の問題、人材の確保などな どです。
 
ゼミ生は、これから半年ほどかけてこの課題に取り組み、最終的には、経営者の前で自分たちの考えを発表します。どのようなプレゼンテーションになるのか今から楽しみです。