経済学部ゼミブログ

2008.01.07
- 経済学部
- 金融学科
日経円ダービー:為替レートを予想する
ブログ投稿者:金融学科 黒坂佳央
平成20(2008)年4月開講予定の専門ゼミナール第1部の第1次募集で、20名を超える希望者が出ました。昭和55(1980)年4月から本学で教鞭をとってから28年になりますが、20名を超えるゼミの希望者が出たことはありません。少数精鋭のゼミを運営してきたことが自慢(?)でしたから、今回の事態には驚いています。私の専門ゼミナール第1部のテーマは、「為替レート決定の仕組みと為替取引の実際」です。ここ何年かは同じテーマを掲げ、日本経済新聞社の主催する円ドルレートの月末値を予想する円ダービーに参加することを義務付けています。昭和61(1986)年から行われている「円ダービー第○○○ラウンド」(平成20年1月7日時点で第114ラウンド)、平成13(2001)年から始まった全国学生対抗円ドルダービーと、2種類の円ダービーがあります。前者の円ダービーは個人が参加して毎月末の為替レートを予想するのに対し、後者は中学・高校・専修学校・大学の学生がチームを組んで5月と6月末の為替レートを予想し、どちらも実際の値との差が最も小さい個人あるいはチームが優勝というものです。私の専1ゼミの学生が平成19(2007)年8月末の円ドル為替レートを予想する「円ダービー第109ラウンド」で、932名中3位に入賞するという快挙を達成しました。どうやらこのへんの事情が、希望者の大幅増加の原因となっているようで、志望理由として円ダービーに参加したいことを挙げる学生が目立ちました。昨年最後の為替取引が行われた12月28日の円ドル為替レートは1ドル=113.10円であったのに対し、今年最初の為替取引が行われた1月4日の円ドル為替レートは1ドル=109.26円でした。日本がお正月休みで為替取引を停止している間に、3円84銭もの円高・ドル安を引き起こした原因とはいったい何でしょうか。為替変動を生み出すミステリーの原因解明作業が、今年もスタートです。