経済学部ゼミブログ

2007.10.21

  • 経済学部
  • 金融学科

確率・統計の勉強を避けたいと思っている高校生へ

ブログ投稿者:経済学部金融学科 徳永俊 史

今日はプレ専門ゼミナール(1年生が9月から半年間参加)の2回目。前回は事務的なガイダンスだけだったので、今日は18名の学生が半年間全員で協力しながら楽しくゼミができるようにクイズ形式で進める予定です。

授業開始。さっそく4つの質問。「Q1a. 私が皆さん(18名)の中の誰かと同じ誕生日である確率は?」「Q1b. 学生数が55人(PC教室の定員)なら?」「Q2a. このクラス(18名)の中に誕生日が同じ人がいる確率は?」「Q2b. 100人の中に誕生日が同じ人がいる確率は?」とりあえず直感でもよいので全員に黒板へ自分の答えを書いてもらう(読んでいるみなさんも考えてみよう)。
結 果を知らない大抵の人は、「ほとんどありえない(Q1a)」「Q1aよりは少し高いだろう(Q1b)」「Q1aよりはかなり高いけどよくわからない (Q2a)」、「結構高いのかな?(Q2b)」と考える。全員の解答を眺めてとりあえずホッとする。今回もほぼその通りであった。実は4問とも思ったより 確率は高いのである(Q1aが約5%、Q1bが約14%、Q2aが約35%、Q2bがほぼ100%)。もちろん直感なので正解か不正解かは問題ではなく、 ほぼ全員が正解より低い解答をしていることが興味深いのである。

最近このような問題を集めた本を本屋でよく見かけるようになった(ちな みに、先ほどの問題は丸山健夫『「風が吹けば桶屋が儲かる」のは0.8%!?』PHP新書の問題を修正して出題)。これも、2000年にカーネマン先生が ノーベル経済学賞を受賞したことも影響しているかもしれないといった話からノーベル経済学賞の話を少々。

全体の雰囲気が和んだところで授 業後半は統計の話へ。プロ野球の打者成績を題材に質問する(統計とスポーツは関係が深い)。ちなみに、ここでの目的は、どのように計算されたのか知らずに 結果だけを使うのは危険であることを身近な例を使って理解してもらう。野球を少しでも知っている人なら聞いたことがある「打率」、野球通ならチェックする 「出塁率」「長打率」。どうやって計算するの?グループの議論は続く。。。来週は今日の話を経済の話に置き換えよう。