NEWS & EVENTS

2024.07.12

  • 教育・研究
  • グローバル
  • 人文学部
  • 広報部

お知らせ

ヨーロッパ文化学科 小森謙一郎 教授が「アーレント研究会特別企画:アーレントとパレスチナ問題を考える」に登壇(7/21)

ヨーロッパ文化学科 小森謙一郎 教授が、7月21日(日)に開催される日本アーレント研究会特別企画「アーレントとパレスチナ問題を考える」に登壇します。

日時:7月21日(日)16時~19時 


場所:zoomによるオンライン(こちらから登録ください) 
 

講演タイトル:アーレントとパレスチナ問題──進行する〈ナクバ〉の前で
 

講演要旨:  現在のイスラエル/パレスチナ情勢を目にしたら、ハンナ・アーレントは何と言うだろうか?──即答するのは難しい問いです。「シオニズム再考」から『エルサレムのアイヒマン』まで、イスラエルの方向性に批判的だったアーレントを念頭に置くなら、当然のごとく批判的な見解を示すように思われるかもしれません。しかしエリザベス・ヤング=ブルーエルによる著名な伝記に描かれているように、1967年の第3次中東戦争以降、アーレントの姿勢が親イスラエル的な方向に転じたのだとしたら、かつての批判的な見解を取り戻すことができたかどうか、確定的なことは誰にも言えないでしょう。実際、昨年12月、ハンナ・アーレント賞を受賞するはずだったマーシャ・ゲッセンは、イスラエルに批判的な見解を示したために、受賞を撤回・延期されました。このことは、反イスラエル的な見解がアーレントの名には値しない、とみなされたことを意味します。つまりアーレントは親イスラエル的だと考える向きもあるわけです(そしてアーレント自身もそのように述べたことがあります)。本講演では、こうした事実を踏まえつつ、パレスチナ問題をめぐるアーレントの姿勢と考察を整理し、アーレントなら言ったであろうこと、あるいはアーレントが言わなければならなかったであろうことに迫りたいと思います。