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2025.12.15

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お知らせ

【学部横断ゼミ】2025年度秋学期最終報告会開催

Aチームの発表
12月6日(土)に今年度秋学期「学部横断型ゼミナール・プロジェクト(科目名:学部横断型課題解決プロジェクト)」の最終報告会が一般公開にて、課題提供団体である生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(略称:生活クラブ連合会)の担当者の方々を本学にお招きして、開催されました。

本授業の課題は、以下の2つです。
①課題提供企業・団体が果たしている社会的な役割や貢献を、社会課題という観点からとらえて整理して小冊子を作成する。
②その社会課題に対して、課題提供企業・団体を通して私たちの未来をどう創っていくのか提案を考える。

生活クラブ連合会担当者からの発表に対するコメントに耳を傾けるAチームの様子
10月25日の中間発表会までは学部ごとに分かれて、学部の専門性を生かしながら分析を進めました。中間発表会以降は学部横断チームとなり、それまでの調査・分析内容を生かしながら、生活クラブが果たしてきた社会的な役割を明らかにするとともに、生活クラブを通してどのような未来をつくっていいきたいか、具体的な提案を考えました。最終報告会には、オンラインも含め86名に参加していただき、1チーム30分間のプレゼンテーションを行いました。そして、作成した『小冊子』は、会場来場者には簡易印刷版を配布し、オンライン会場では画面共有したPDF版で読んで頂きました。

履修生たちは調査・分析していく中で、「社会的連帯経済」と「資本(経済的な資本という考えのほかに、文化資本・社会関係資本も含む)」という概念が、生活クラブを捉える上で有効であると結論づけました。この概念を基盤にチームで導き出した発表のコンセプトは、「感情でつながる-くらしを動かす-」と「「手と手がつながり」共創へ」でした。そして、このコンセプトをベースに、「人との関わりの希薄化」「食料自給率低下」「地球温暖化」「多文化理解の遅れ」などの社会課題を解決するための提案を考案しました。

Bチームの発表
発表後には生活クラブ連合会の担当者や学内役職者から、「一人一人の感情が原動力となり人がつながり各活動が実現したことを改めて実感できた」「生活クラブの強みと融合させた提案もあったのではないか」「新たな視点での提案をいただき参考にしていきたい 」「提案に多文化共生を取り上げているのに、表紙にそのことが表現できていないのが残念であった」などの感想をいただきました。

今回生活クラブ連合会にご協力いただき、自分たちの暮らしの中から持続可能な社会づくりを考察したことは、社会課題を「自分事」として捉えることに繋がり、その学びをさらに深めてくれました。
来期も、企業を取り巻く課題を考察していくという正解のない課題に、多様な視点を持ち、問い続ける姿勢を大切にしながら、本プロジェクトを展開していきたいと考えています。

生活クラブ連合会担当者からの発表に対するコメントに耳を傾けるBチームの様子
最終報告会後の学生の感想(授業用SNSより)
「この最終発表を区切りに、学部横断ゼミは一つの終わりを迎えたように感じている。9月からの怒涛の3か月はいろいろなことがあり、あっという間だった。生活クラブという非営利団体を通して日常を見た私は、「いま、私たち若者は何も考えていない」ことが分かった。「自覚ある消費者」という言葉にもあるように、自分だけ良ければよいのではなく、その先々まで配慮していくことが必要だと、とても考えさせられた3か月だった。「自分たちの未来は自分たちで作っていく」ことに対して私たちはものすごく無関心で薄情なのかもしれないと…。
最終報告会を終えた私は、「今あるものを大切に感謝しながら生活していくことが、日々を変え、周囲を無関心から関心へ変えるための一歩なのだ」と考えている。生活クラブにかかわることで、自分の視野が広くなっていったように感じている。」
 

2025年度秋学期履修生たちが作成した小冊子の表紙
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