NEWS & EVENTS

2024.01.09

  • その他
  • 大学企画室

お知らせ

新年のご挨拶2024 —学長 高橋徳行—

2024年 本年もよろしくお願い申し上げます。

昨年は新年を迎える段階では、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染の「第8波」のピークが見えないという不安を抱えながらのスタートでした。今年こそはと思っていたところ、元日という、1年の中でもっともゆったりとした時間を過ごせる時に、令和6年能登半島地震が発生しました。そして、翌日には、日本航空516便が着陸した直後に海上保安庁の航空機と衝突するという事故が起きました。大惨事を避けることができたとはいえ、海上保安庁の機体に乗っていた5人が亡くなられました。


犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、負傷された方、被災された方、そのご家族及び関係の方々に心よりお見舞いを申し上げます。


地震という災害、空港事故から始まった2024年ですが、一年前に学園創立100周年を迎えた武蔵大学は、今年は次の100年に向けて進んでいく年になります。2022年に開設された国際教養学部に入学した学生も、今年は3年生になり、経済経営学専攻でロンドン大学とのパラレルディグリープログラムに取り組んでいる学生は、初めて専門科目の試験に挑戦する年になります。


大学全体としても、昨今の理系重視の動き、データサイエンスへの関心の高まりは、文理融合を教育の柱の一つとしている本学にとっての好機と捉え、数学や統計学が研究や教育の中に組み込まれている経済学部や社会学部などの学部における経験やノウハウを生かし、それに最新の情報技術や情報関連の知見を取り入れて、武蔵大学ならではの文理融合の教育を展開していくつもりです。


ゼミの武蔵も進化を続けます。それはゼミナールという授業としての進化にとどまることなく、学生全員が1年生から個性溢れる、さまざまなゼミに所属していることから生まれる企業文化ならぬキャンパス文化も指しています。ゼミで異なった分野を学んだ学生同士が授業や課外活動で出会い、時には一緒に活動します。異なったもの同士が交流すると、そこに何かしらの化学反応が生まれますが、その化学反応の機会はゼミが数多く存在することでより多くなります。それがゼミの武蔵から生まれた、もう一つの財産であり、武蔵大学ならではのものと思います。


強い個性と他者を理解し、他者と協働する力・実践力という一見すると兼ね備えることが難しい力を身に付けたところに、武蔵大学の在校生や卒業生の特徴が発揮されます。


例えば、実践的な就職支援プログラム「武蔵しごと塾~OBOG・内定者訪問編~」は、さまざまな業界で活躍している卒業生と内定を得ている4年生に仕事内容や就職活動の進め方、選考内容など自由に相談することができる機会です。あるゼミの卒業生がリクルーターとして来校するのではなく、キャリア支援は全学を挙げた取り組みと位置づけ、どのゼミで学んでいても等しくキャリア支援の機会が与えられるという文化は、逆説的かもしれませんが、「ゼミの武蔵」から生まれた新しい伝統の一つです。


今年は、干支で言えば甲辰(きのえ・たつ)です。生命や物事の始まり、成長も意味する「甲」と自然万物が躍動し、草木が成長して活力が旺盛になる状態を表す「辰」が組み合わさった年にふさわしく、武蔵大学も常に初心に戻りながらも、何ごとにも前向きの姿勢を忘れることなく、さらに飛躍する年にするべく努力してまいりますので、皆様のこれまで以上の力強いご支援をお願い申し上げます。


最後になりましたが、今年が皆様にとって、稔り多き年となりますことを心から祈念して、新年のご挨拶と致します。


2024

学長 高橋 徳行