【学部横断ゼミ】2023年度秋学期最終報告会開催

12月9日（土）に今年度秋学期「学部横断型ゼミナール・プロジェクト（科目名：学部横断型課題解決プロジェクト）」の最終報告会が、課題提供企業である株式会社とくし丸の担当者を本学にお招きして、開催されました。今期も一般にも公開し、教室会場のほかライブ配信も行いました。

本授業の課題は、以下の２つです。
①協力企業が果たしている社会的な役割や貢献を、社会課題「サステナビリティ課題」という観点からとらえて整理して小冊子を作成する。
②その社会課題に対して、課題提供企業を通して私たちの未来をどう創っていくのか提案を考える。

秋学期は、全学部・全学年が履修対象となっています。今期は、1年次生3名、2年次生12名、3年次生3名の計18名が履修し、9月から3か月にわたり2チームに分かれて、協力企業や買い物難民に関する社会課題について調査・分析を進めてきました。最終報告会には約80名の方に参加していただき、両チームともに考案した『企業が直面する社会課題への提案』について、30分間のプレゼンテーションを行いました。また作成した『小冊子』は、会場来場者には簡易印刷版を配布し、オンライン会場では画面共有したPDF版を流し、参加者の方々に読んで頂きました。

発表後には企業担当者や学内役職者から、「とても良い視点から提案していた」「家族や若者という視点から高齢者に向けたサービスを考えていた点が良かった」「地域性を反映させる提案は、他地域や連携スーパーへの広がりが考えられる」「持続可能な社会をつくるために今回考えてきたことを、今後も自分事として問題意識を持ち続けてほしい」などの感想をいただきました。

この授業は、産学連携が一つの特徴です。課題提供企業のビジネスや歴史、SDGsやCSRについて学ぶことを通して、企業はいかに社会の課題を解決することで、新たな地平を切り開き、ビジネスとしての成長をはかろうとしているかを深く考察させます。これは、本学の＜ディプロマポリシー＞の中でも、「学びを社会のなかで活用する力」を身に付けることにつながります。

また、この授業の目的の一つに、「未知の課題を解決するために基礎となる【考える力】と【世界観】の育成」があります。課題提供企業とのやりとりを通じて、多様かつ深刻になっている社会課題について研究することで、学生みずからも将来一市民として、持続可能な社会を築くために、果たすべき社会的責任を意識してもらうことを目指しています。今期の学生たちも、他学部の専門性に触れ、チームで協働して考察していく中で、異なる考えや価値観があることを知り、現代社会を生きる上で必要となる「多様な視点」を身に付けることを目指しました。その結果、学生たちが最終報告会の発表テーマとして、「最期まで「生きがい」を持って生きることができる社会」と「人と人が笑顔でつながる社会」を掲げたことは、現在・将来の課題解決のために必要な気づきや世界観が育成されたと言えるのではないでしょうか。

最終報告会後の学生の感想（授業用SNSより）

「学部横断ゼミの魅力はいくつかあると思うが、やはり最大の魅力は色々な価値観に触れることが出来るという点であると思う。学部も違えば、性格も、年齢も違う。皆それぞれ個性があって独自の考え方を持っている。チーム活動においてはこの‘‘違い‘‘が良い方向に作用して、自分だけでは思いつくことが出来なかったであろうものを生み出すこともあれば、逆にその‘‘違い‘‘が悪い方向に作用して「対立」や「軋轢」、「停滞」を引き起こすこともある。この授業はすべてゼロからスタートして完成を目指すものであり、正解のない・ゴールを自ら設定するという大変難しいプログラムとなっているので、その分チームメンバーの‘‘違い‘‘が可視化されて、そこから生み出される「良いこと」、「悪いこと」のどちらも濃く経験することが出来た。この経験はなかなかできるものではなく、この貴重な経験をする機会を下さった、とくし丸様はもちろんのこと、先生がた、チームメンバー、色々とサポートしてくれた友人や家族にはとても感謝している。」

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授業「学部横断型課題解決プロジェクト」では、2024年度履修生を募集中です。
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