教職課程活動ブログ

2018.09.24

多様な人々の共生する社会をめざして

ブログ投稿者:教職課程 金井香里

技術の発展によって人やモノ、カネ、情報が国境を越えて自由に行き来するようになり、社会のありようは大きく変わってきました。わたしたちの日常の生活でも、国籍や人種、民族の異なる人、さまざまな宗教を信仰する人と関わる機会が増えました。こうしたグローバル化あるいは価値多様化の進む社会において、さまざまな文化的背景の人々や、多様な個性をもつ人々が互いに社会を構成する一員として共に生きていくために、わたしたちは、どのような認識をもちどういったスタンスで生活していく必要があるでしょうか。また、克服すべき課題には、どのようなことがあるでしょうか。

 

「教育学特論A」の授業では、「多文化共生と教師の役割」というテーマで、これからの社会を担う子どもたちを育てる立場にある教師を意識しながら、先の問いについて考えました。全15回の授業の前半では、文化、コミュニケーション、アイデンティティ、ステレオタイプ、差別や排除、マイノリティといった多文化社会、異文化間コミュニケーションに関わる基本的な概念について、グループ・ディスカッションやシミュレーション・ゲームを行いながら理解しました。

  • シミュレーション・ゲームは、あくまでもゲームです。が、皆、真剣な表情で取り組んでいます。
  • グループ・ディスカッションの後には、それぞれのグループで出てきたアイデアを全体で共有し、討議します。

一方、授業の後半では、日本社会、とりわけ学校空間に焦点をあて、多文化化の進む学校で生起している具体的な事象やマイノリティの子どもたちの経験について、ゲストスピーカーとの対話、テレビや映画のドキュメンタリー映像の視聴をつうじて理解するとともに、教師の役割について考えました。

今学期は、ゲストスピーカーとして外国につながりのある方、セクシュアル・マイノリティの方たちに来て頂き、お話しを伺ったり対話する機会をもちました。

幼少期より韓国と日本を行き来しニューカマー(新来外国人)と海外帰国生の両方を経験し、今は国際児の母親として日本で生活するSさん。日本での学校経験や、多文化や多様性のもつ潜在的な豊かさについて語って下さいました。