自然科学・身体運動科学分野活動ブログ

2023.08.31

  • 武蔵One Point自然観察

サボテンの花 (Now武蔵の自然 No-50)

ブログ投稿者:基礎教育センター 教授 丸橋珠樹

サボテンは西部劇映画の背景によく出てくる印象があるとおり、新大陸の植物で2000種以上となっています。唯一種だけ、旧世界のスリランカに自生する種があるとのことです。多肉植物で葉が棘となったサボテンは園芸店にも沢山見かけますが、その花の美しさから日本でも古くから栽培されていました。月下美人もサボテンの一種です。シャボテンともいわれていますが、南蛮人が持ち込み、樹液をシャボンとして利用していたとの説があります。大学への道で咲いていた花、たぶん短毛丸Echinopsis eyriesii、を撮影させてもらいました。
写真01:撮影日時 : 2021:06:07 07:32:05
写真02:撮影日時 : 2021:06:07 07:32:58
写真03:撮影日時 : 2021:06:07 07:33:08
写真04:撮影日時 : 2021:06:07 07:31:47
写真05:撮影日時 : 2021:06:07 07:32:01
 だんだんと花芽が育ち花はある日突然咲き、寿命は一日ほどでしぼんでしまいます。サボテンの花はコウモリが花蜜を吸いに訪れ、花粉が運ばれる、コウモリと共進化した花の構造が特徴的です。多量の蜜と夜の開花は夜行性コウモリとの進化です。長い舌で蜜を吸うときに鼻先に花粉がつき運ばれます。白い花は夜でも目立ち、芳香を持ち、コウモリをひきつけます。見つけやすいように花は幹から長い花柄の先に頑丈で、横向きあるいは上向きに咲きます。最近、コウモリの出す音声に対して、花にまるでパラボラ装置をつけて位置を発見しやすくしている種類も発見されています。以下の二つの写真は別の所で撮影したサボンテンの花ですが、皆共通した特徴的な花をつけていました。
写真06:撮影日時 : 2021:05:10 15:14:48
写真07:撮影日時 : 2021:05:28 11:51:19