自然科学・身体運動科学分野活動ブログ

2021.09.08

  • 武蔵One Point自然観察

花粉を運ぶ蜜蜂 (Now武蔵の自然 - 42)

ブログ投稿者:基礎教育センター 教授 丸橋珠樹

ミツバチの巣には、主に花粉と花蜜が運び込まれます。花蜜は蜂蜜に変換されて貯蔵されます。花粉はタンパク質として幼虫の成長に欠かせません。巣箱の前に座っていると時折、花粉団子をつけた蜂が帰ってきます。色んな色の花粉団子をみることができるので、違う花からだろうと想像できます。どの花から?を知るには花粉の顕微鏡観察が欠かせません。
写真01:タンポポで花粉を集めている蜜蜂。撮影日時: 2021:04:03 12:18:51
 最近、世界中の生物種のDNA情報がデータベースとして公開、蓄積されるようになってきています。一昨年、千葉大学の研究者から依頼されて武蔵の蜂が集めた花粉を毎月一回送りました。花粉の遺伝子をまとめて解析し、その量から訪花種同定と利用実態を明らかにする研究を開始したとのことでした。海外では、蜜蜂が集めた花粉を食べ物として販売しているそうです。
写真02:朱色の花粉団子をつけた働きバチが帰ってきた。沢山の帰ってくる働き蜂が、お腹に蜜を入れているかどうかは、見ただけでは判定できない。撮影日時: 2021:04:12 14:23:48
写真03:少し色味が違う白っぽい花粉団子をつけた働きバチが帰ってきた。撮影日時: 2021:04:12 14:28:56
写真04:巣箱から巣のカバーとして入れている麻布の糸を、飛びながら引きずり出しています。意外なほど力持ちだ。巣内でいらないもの、死んだ蜂や病気の蜂も含めてどんどん巣の中から運び出してしまう。撮影日時: 2021:04:03 14:22:00
写真05:湿った土から吸い取っていた蜜蜂。この小さな体と行動は進化の宝物です。撮影日時: 2021:04:06 11:25:02