自然科学・身体運動科学分野活動ブログ

2020.05.07

  • 武蔵One Point自然観察

葉桜の千川通と台杉(Now 武蔵の自然 No-01)

撮影日時: 2020:05:04 08:40:44
5月の連休となり皆さんの通学路千川通の桜もすっかり葉桜になってしまいました。通りも行き交う車もほとんどありません。
学部や語学別に並べてあっても、あちこち探し回ってやっとワンセット。撮影日時: 2020:05:04 14:13:39
話は突然変わりますが、生協による教科書販売がネット申し込みとなり、仕訳作業の現場に潜入してきました。数百の指定教科書の箱から、皆さんの注文に沿って一冊ずつ組み合わせ作業をおこなっています。できれば授業が始まるまでに、少しでも早く皆さんの手元に教科書を届けようと作業が続いていました。場所は10号館、学生生活課やクラブ活動やサークルの部室がある建物の3階です。
車道側の葉の大きいのがコブシで1号館側が台杉。撮影日時: 2020:05:04 08:41:27
千川通の武蔵大学側の木々についてです。車道側にはモクレン科コブシが植樹されています。練馬区のシンボルとなる木でホームページには「3月下旬から4月にかけて、若葉の出る前に白い花の群を咲かせます。花には芳香があり、私たちを楽しませてくれます。」とあります。ちなみに区の花はツツジです。
台杉の仕立て方がよくわかるので、根元を覗き込んでみてください。撮影日時: 2020:05:04 08:42:17
植物の進化をたどってみると、イチョウなどの裸子植物から現在の多様な被子植物が進化してきたのですが、その古い形態を残しているのがモクレン科の植物です。来年、花の咲くころになると、大きな花の中をのぞいてみてください。特徴的なおしべとめしべをみることができます。何億年もの植物進化の歩みを垣間みることができます。
大学1号館の敷地に植樹されているのは台杉です。細くて太さの揃った幹がたくさん株立ちするように仕立ててあるのです。ネットを検索してみると「台杉はもともと、森林が狭いという北山高雄のきびしい自然条件を背景に、「苗の不足を解決する一方法」として考え出された。その起こりは西暦1200年頃、室町時代中期といわれ」るそうです。歩道を挟んで数百年前から人が生み出した特異な姿の杉文化と数億年の自然選択の歩みとを両目でみることができる歩道なのです。