自然科学・身体運動科学分野活動ブログ

2016.02.16

  • 国東農業研修

2015年国東研修(10)三浦梅園記念館見学

今回の研修旅行では人物に焦点を当てたプログラムもある。その一つが国東市安岐町にある「三浦梅園資料館」だ。ここは三浦梅園の生涯と思想に寄り添うことができる場所で、三浦梅園の生涯や学説をまとめたビデオ、国指定重要文化財を含む旧宅に保存されていた遺稿の展示、三浦梅園旧宅そのものを見ることができる。

しかし、私は今回の研修旅行に来るまで、三浦梅園について全く知らなかった。そこで、三浦梅園とはどのような人物だったのか資料館でいただいたパンフレットを参考に簡単に説明すると、三浦梅園(1723~89)とは、なぜと思ったことをとことん考え抜いて、天地の条理を漢文でしたためた哲学者であり、哲学・天文学・生物学・医学・政治経済学・道徳など様々な学問を修めた人物だ。また、困った人を見捨てずに、村の暮らしをささえ、豊後聖人とも呼ばれていた人物である。

  • IMG_2096
    三浦梅園記念館では浜田学芸員から梅園の思想の肝を講義していただいた。撮影日時: 2015:09:03 13:44:52
  • IMG_2106
    三浦梅園の講義棟とでもいうべき建物が建っていた場所で、人々とともに学ぶ梅園の姿を聞かせていただいた。撮影日時: 2015:09:03 14:28:29
梅園塾は、建物は残っていないものの、塾の目の前にある梅の木は残ったままであり、梅園という名もこの梅の木が由来だといわれている。独学で一つの答えを導き出せた梅園は素直に尊敬に値する人物であり、学問に対する姿勢もその実力も日本人として誇るべき人物だと思った。また、浜田さんは旧宅を案内しているとき、梅園の教えを伝えてくださった。それは「天地自然を見て何が正しいのか本質を見極める「徴」が今の時代には大切だ」ということだ。滞在時間こそ短かったが、梅園の教えも浜田さんの思いも胸に刻んでおきたいと思える時間だった。
  • IMG_2114
    浜田学芸員を囲んで記念撮影。撮影日時: 2015:09:03 14:31:34
  • IMG_2121
    三浦梅園の居宅は、記念館として見学することができる。撮影日時: 2015:09:03 14:33:52