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2018.11.30

武蔵大学

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日本・東アジア文化学科 福原敏男教授 共著『来訪神 仮面・仮装の神々』が刊行されました

保坂達雄・福原敏男・石垣悟 著
来訪神 仮面・仮装の神々』 岩田書院、2018年


●本書の概要
「来訪神」とは、正月など年の節目となる日に、仮面・仮装の異形の姿をした者が「来訪神」として家々を訪れ、新たな年を迎えるに当たって怠け者を戒めたり、人々に幸や福をもたらしたりする行事です。この行事は、伝承されている各地域において、世代から世代へと受け継がれてきた年中行事であり、それぞれの地域コミュニティでは、この行事を通じて地域の結びつきや、世代を超えた人々の対話と交流が深められています。本書『来訪神 仮面・仮装の神々』は、ユネスコの無形文化遺産に登録された鹿児島・甑島のトシドンや、秋田県・男鹿のナマハゲなど、10件の来訪神行事を紹介し、多様な来訪神のもつ意味を考察しています。

●著者より一言
「朝日新聞」朝刊の二つの記事が気になった。10月21日、宮古島のパーントゥによるツーリストハラスメント(服を汚す)やナマハゲによるチャイルドハラスメントなどと、外部から受け取られる現代的問題。10月25日の無形文化遺産勧告記事によると、ナマハゲ行事の神社宮司談として、家を汚されるや料理の準備などを理由に、ナマハゲを招き入れる家は二割ほどで、多くは断られるという。毀誉褒貶の激しいSNSの世の中、無形文化遺産登録を機に、「都会の良識派」から益々、色々いわれると、地元としては対応せざるをえなくなる。村々には伝承の文脈があるのだから、せめて静かに見守りたい。(福原敏男

ぜひ、ご一読ください。

来訪神

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