自然科学・身体運動科学分野活動ブログ
2021.09.08
- 武蔵One Point自然観察
正門そばの樹種 (Now武蔵の自然 No-46)
ブログ投稿者:基礎教育センター 教授 丸橋珠樹
この回は正門回りの植物を3種紹介します。中でも一番目立つのはヤマモモです。といっても実っていなければ葉の茂る木ですが。男木と女木に分かれている樹種で正門を入るときの右手に、三角屋根の小さな小屋の前にあります。果実を手に取って食べることもできますので試してみてください。
正門で目立つもう一つの樹種はモミノキです。正門の右手にあった高さ30メートル近くもある武蔵でも最も高い木の一つです。クリスマスツリーで有名ですが、その葉を詳しくみると小さくですが葉先が二つに分かれています。木の下で葉を拾ってみて確認してください。針葉樹ですから松ぼっくりのような果実をつけます。連休頃には花をつけ、ひと月過ぎると若い球果が大きくなっていました。枝分かれのパターンを見てください。真っ直ぐ先へと延びる枝と左右に伸びる枝、3分岐しながら成長していきます。
3つ目のモッコクは、三角屋根小屋と正門扉のレールの間にあります。葉は分厚くて光沢があり葉脈は見えません。モッコクは病害虫に強く樹形と葉の輝きが美しいので、庭園や庭木として植えられ「庭木の王」とされています。江戸五木といわれ、江戸時代の江戸で重視された庭木は、モッコク・アカマツ・イトヒバ・カヤ・イヌマキだったそうです。花言葉ように、願いが込められ、マツは長寿、モッコクは繁栄です。武蔵でも正門に植えられているのはその願いが込められているのかもしれません。大講堂への道の真ん中には立派な赤松もあります。