自然科学・身体運動科学分野活動ブログ

2021.04.14

  • 武蔵One Point自然観察

クヌギ雄花 (Now 武蔵の自然 No-37)

ブログ投稿者:基礎教育センター 教授 丸橋珠樹

日本列島には多種類のドングリの木が自生しています。武蔵でも沢山の種類が生育していますが、その中で一番最初に咲くのがクヌギです。ケヤキの所で説明しましたが、雌花と雄花が咲く位置が違っています。雄花と雌花への投資を花数でみると、風散布なので極端に雄花に偏っています。人も含めて動物では性比が1:1という場合も多いことと対比して考えてみてください。武蔵では季節を追ってブナ科植物が次々と咲きますので、木を見上げ花を愛で、地面で雄花を見て手に取って性投資という言葉を思い起こして観察してみてください。秋にはドングリが沢山落下してきます。
写真01:まだつぼみ段階のクヌギの雄花。この時期に採取すると雄花数がうまくカウントできる。撮影日時:2021:03:19 09:41:13
写真02:一週間もすると卒業式を迎える頃、正門からのケヤキ並木は芽吹いてはいないが、冬芽が膨らんで色がつき始めていた。撮影日時:2021:03:16 13:48:11
 3月半ばまだ正門からのケヤキ並木は芽吹かない頃にクヌギは芽吹き始めていました。今年のケヤキは沢山の花を咲かせていました。
  • 写真03:一直線の飛行機雲がちょうどクヌギにかかっていた。撮影日時:2021:03:27 12:45:17
  • 写真04:今年に伸びた新しい枝では若葉が育ちその葉柄の脇に雌花が見えている。新しい枝の元についていた多数の雄花はもうほとんど落ちてしまっていた。撮影日時:2021:04:03 14:06:56
  • 写真05:雄花が満開のクヌギ。撮影日時:2021:03:28 15:00:26
  • 写真06:クヌギの花期はわずか一週間足らずで終わり、樹冠下には途方もない量の雄花房が落下していた。撮影日時:2021:04:04 08:15:01
  • 写真07:拾った雄花を切り株に並べてみた。一房で50個以上の雄花がついていた。概算として花数比を推定するため簡単に、新しい枝に雌花が5個、雄花房が10房花数は500以上となるので、雌花:雄花数比は優に1:100以上になるでしょう。撮影日時:2021:04:10 11:38:47
  • 写真08:花の季節が終わり若葉で覆われたクヌギ。撮影日時:2021:04:08 08:39:35