自然科学・身体運動科学分野活動ブログ
2020.10.21
- 武蔵One Point自然観察
うろこ雲ー綿の収穫ー(Now 武蔵の自然 No-23)
秋の空に、時折、美しい雲を見ることがあります。夏の入道雲とは違った季節感を感じます。写真はうろこ雲のようです。羊雲との違いは、雲の高さと厚さだそうで、下が暗くなっていると羊雲とのことでした。
雲のふわふわを見ていて綿を思い起こしました。毎年、プランターで綿を数株だけ栽培しています。この綿から木綿を紡ぎます。真ん中にあるのが綿の種です。この種を来年植える予定です。種にはしっかりと綿毛がくっついていて、むしり取るのが結構大変です。それに、綿の種は先が尖っていて痛い思いをすることもあります。植えるときに、この綿毛を丁寧にとっておかないと、双葉が開こうとしても絡まって芽が出なくなってしまいます。
綿の種は、日本の江戸時代からの在来品種で和綿と呼ばれている種を知り合いから分けてもらいました。ネットによると「日本の在来種の綿花=和綿の特徴は、見た目に光沢があり、繊維が短くて太いこと。一方、繊維が短いため、糸に紡ぐのが非常に難しい代物。」とのことです。大学で、洋綿と栽培比較をしているわけでも、糸を紡いでいるわけでもないので、違いは判りません。実際に綿の実を見たことがない学生さんがほとんどなので、教材として栽培しています。世界史のなかでは、奴隷労働で綿栽培されたことも忘れてはなりません。
美しい花が咲きます。写真でもわかる通り、綿の花とオクラの花に非常に似ているように素人には見えますが、じっくり見れば違いもあります。ワタ属Gossypiumはアオイ科ですし、オクラAbelmoschus esculentusも同じくアオイ科ですがトロロアオイ属です。花の季節、雨を受けた花の美しさには、ほっとします。もし、我が家でも植えてみたいという学生さんがいれば、綿の種をおすそ分けします。