グローバルスタディーズ専攻 ( GS専攻 )

グローバルスタディーズ専攻

グローバル社会を批判的に捉え、新たなつながりを自ら構築する。

グローバルスタディーズとは、世界のつながりをその中心的な問題とする学問です。新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行は、一見遠く異なる世界に存在するかのように見える人びとと自分たちの生活がいかに密接な関係にあるかということに対して恐怖を駆り立てたかもしれません。しかし、それは一方で、このような世界的な危機に取り組むことは地球に住むすべての人びととの共同の責任であるという意味で、言語と文化の分断を超えるコミュニケーションと協働の重要性をむしろ明るみに出す出来事でもありました。新型コロナウイルスによって経済のグローバリゼーションは減速したとはいえ、人びと、もの、そして知識のネットワークを通じて、今日の世界はなお深く相互につながりあっています。Black Lives Matterや#MeTooのような社会運動の急速な広がりは、人種やジェンダーの課題が、階級、セクシュアリティ、環境、そして社会正義に関する諸問題と交差しつつ、国境を越えて人びとの新たな紐帯やアイデンティティの形成を促しながら、社会や文化の違いを越えて共振することを示しています。これまでの序列や主流と考えられてきた知識のあり方に疑問を投げかけつつ、社会を変えてゆく力を生み出しながら、世界中の作家やアーティストがともにさまざまなメディアを駆使してこのような潮流をつくりあげようとしてきています。グローバリゼーションに伴う諸問題は、政治家や外交官によってのみ解決されるものではありません。むしろ、社会の制度と社会変容は互いに積極的につながり自らの国のみならず世界の市民としての責任に意識的な個々人の手によってつくられ実行されるものなのです。グローバルスタディーズにおいて、私たち教員は、学生のみなさんが、このような諸問題を探究し、今日の互いに深くつながりあう世界で活躍するために、自信、主体性、文化的な知識、そしてコミュニケーション能力を育む場作りに励んでいきます。
グローバルスタディーズ専攻 アカデミック・ダイレクター
ポール・ミンフォード
  • Think critically about today’s interconnected world. Reach out to others.

    At its heart, Global Studies is about connections. The COVID-19 pandemic may have stoked fears about how closely our lives are linked to those of distant others; but it has also clarified the importance of effective communication and cooperation across language and cultural divides: addressing such crises is a shared responsibility. Even as economic globalization slows, today’s world remains deeply interconnected through networks of people, products, and ideas. The rapid spread of social movements such as Black Lives Matter and #MeToo demonstrates how problems of race and gender resonate across different societies and cultures; such problems intersect with issues of class, sexuality, environmental security and social justice to mobilize people around the world to form new allegiances and identities that reach beyond national borders. Writers and artists, working in multiple media, have always been intimately involved in these movements, questioning the hierarchies and orthodoxies of the past, and generating pressure to transform societies. The challenges accompanying globalization are not the business solely of politicians and diplomats; policy is shaped and change effected through the creativity and commitment of individuals, connecting with each other and alive to their responsibilities as citizens not only of their nations but also of the world. In the GS program, we strive to provide a friendly and supportive space where you can explore such issues, while building the self-confidence, independence, cultural knowledge and communicative skills to act effectively in today’s interconnected world.
    GS Program Academic Director
    Paul MINFORD

グローバルスタディーズ専攻のポイント Key Features 

POINT1

多様なバックグラウンドを持つ教員と学生のコミュニティ
さまざまな言語的・文化的背景を持つ教員が、少人数の授業で学生と協力して、学生の学術的な探究心を育みます。学生が英語での学修やコミュニケーションに自信を持てるように、温かく相互にサポートし合える学修環境を整えています。


POINT2

アクティブ・ラーニングと学生の自律性の重視
ゼミナールを中心とした上で実習科目や課外学習の機会を取り入れたカリキュラムと個人にあわせたサポート体制は、主体的な学修と探究心を促進するように構成されています。これにより学生が自らの学修に責任を持ち、将来の目標を実現するための力を身につけることができます。


POINT3

創造性と主体性を育むCapstone Project(卒業論文、ポートフォリオ制作、アドボカシー・キャンペーン)
Capstone Projectでは、4年間の集大成として、従来の学術論文に加えて、アートや映像作品、エッセイや小説などのポートフォリオ制作、さらに社会問題の解決をめざすアドボカシー・キャンペーンの3つからもっとも適切な形式を選ぶことができます。指導教員や他のゼミ生と相談しながら、自らの学問的関心と将来の計画にあわせてCapstone Projectを遂行するプロセスから、創造性と主体性を育みます。


グローバルスタディーズ専攻の奨学金について