経済学科ゼミトーク

田中ゼミ:保険会社が森を保護して 利益率は上がるのか?

talksession経済

企業100 社×6年分のデータから社会活動と経営指標の関連を分析

田中 田中ゼミでは社会のさまざまな問題について、統計学を駆使して表には見えないメカニズムを発見することを追究しています。あなたのグループはSDGsがテーマですね。
 
学生 最近よく聞く言葉なので興味を持ち、企業がESG(環境・社会・企業統治)にどのように取り組み、その効果が業績にどう表れているのか、数値で検証しようと考えました。
方法としては経済専門誌が公開している「ESGに優れた企業ランキング」の上位100社について過去6年分のデータを使い、株価や利益率などの変動を3人で分析しています。
 
田中 企業活動の根幹は商品やサービスの提供によって利益を得ることですが、企業を評価する上で環境への取り組みや社会貢献が重視されるようになっています。ただその評価方法はまだ確立されていないため、内田さんたちの研究の意義は大きいといえます。
 
学生 調査を進めながら驚いたのは、環境分野で4年連続1位になっているのが損害保険の企業だったことです。この企業は全国5カ所の自治体と協定を結んで森林整備活動や環境教育活動を継続的に行っています。CO2削減というとまずメーカーが思い浮かびますが、今や保険会社まで取り組んでいるのです。そうした活動が企業評価に明らかに表れていることがわかり、CSR(企業の社会貢献)がいかに重要になっているかを実感しました。
 
田中 企業とともに社会全体の見方が変わってきていることもポイントですね。
 
学生 SDGsの浸透と並行して、ESGに対する関心も急速に高まっています。現在、企業評価への影響の分析をまとめているところです。
田中ゼミ

これからの社会に求められるデータ分析力を身につける

田中 漠然と興味を持ったことから始まって、データを分析することで客観性の高い論考にまでレベルアップしましたね。

学生 ゼミを通じて経済や社会問題をデータで考える力を養うことができました。また企業を見る目も変わりました。今まさに銀行をメインに就職活動を行っていますが、CSRの視点から企業理念や事業活動への理解が深まり、企業訪問の際にも生かされています。田中 統計学的思考で結論を出すことも大事ですが、その過程で得た視点や気づきは社会に出てからも必ず役立ちます。4年次は卒業論文に取り組むことになりますが、分析手法の幅も広げ、ぜひ将来への糧にしてください。

田中 統計学的思考で結論を出すことも大事ですが、その過程で得た視点や気づきは社会に出てからも必ず役立ちます。4年次は卒業論文に取り組むことになりますが、分析手法の幅も広げ、ぜひ将来への糧にしてください。

About Seminar

データサイエンスやAIなど新しい技術を使いこなすには統計学の理解が欠かせません。本ゼミではデータを読み解く力を身につけることと、共同作業でプロジェクトを成し遂げることをめざしています。
 

経済学科
田中 健太 教授