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2013年度活動報告

武蔵大学経済学部経営学科 高橋徳行

1 2013年度の活動実績の概略
 今年度は、大きく分けて3つの活動を行った。
 第1は、練馬区からの受託事業として実施している「コミュニティビジネス入門講座」と「コミュニティビジネス実践講座」である。
 この2つの講座に関しては、企画、場所の確保、当日運営のサポートを大学と練馬区が協働し、講座そのものは外部講師に依頼するという形を取っている。
今年度の特徴は次の通りである。
 まず、昨年度までは、一本の講座で実施していたが、今年度からは、入門講座と実践講座に分けて運営した。これは、一本の講座で行うと、「コミュニティビジネスに少しだけ興味がある」程度の受講生と「これから実際の起業の準備をしたい」受講生が混在し、双方に不満が残ることを避けるためである。
 次に、実践講座の実施方法に変更を加えた。つまり、第4回の実践講座で受講生全員にプレゼンをしてもらった後、その中から特に優秀で実践に近いプランを選び、集中した指導(コーチング)を行い、その成果を第5回(最終回)に発表するという方法を採用した。
 また、入門講座、実践講座の内容、および参加人数は表1から表4のとおりである。実践講座は合計5回のうち、2回が台風と大雪に重なってしまい、その2回の参加人数は少なかったが、おおむね、定員を上回るかそれに近い参加者が得られている。
 なお、実践講座は、今年度から有料(全5回で3,000円)とし、受講料は受講生が直接に練馬区に支払うようにしている。有料化にあたっては特に大きな問題はなく、アンケート結果からもそれは裏付けられた。
表1 コミュニティビジネス入門講座の実施内容
 開催日時内 容場所
(いずれも武蔵大学構内の教室)
第1回平成25年8月27日(火)
18時30分~20時30分
事例から学ぶコミュニティビジネス
講師:永沢映
1号館2階
1201教室
第2回平成25年9月10日(火)
18時30分~20時30分
初歩からのコミュニティビジネス
起業ノウハウ 講師:永沢映
1号館2階
1201教室
第3回平成25年9月 24日(火)
18時30分~20時30分
練馬でコミュニティビジネスをはじめる(先輩起業家との交流)
講師:永沢映
先輩起業家:うえきあやこ、小山田剛、
坂井伸一郎
1号館2階
1201教室
表2 コミュニティビジネス実践講座の実施内容
 開催日時内 容場所
(いずれも武蔵大学構内の教室)
第1回平成25年10月1日(火)
18時30分~20時30分
事業開始時のお金を考える1号館地下1階 1002教室
第2回 10月8日(火)
18時30分~20時30分
事業の基盤づくりを考える1号館地下1階 1002教室
第3回 10月 15日(火)
18時30分~20時30分
良いビジネスプランとは1号館地下1階 1002教室
第4回  10月26日(土)
 13時00分~18時00分
ビジネスプランの発表 8号館5階
8503教室
第5回平成26年2月15日(土)
 13時00分~18時00分
成果発表会
ビジネスプランコンテストの優秀者による発表
8号館5階
8503教室
 
表3 参加人数【入門編】(定員60名)
実施日 8/27 9/10 9/24
参加人数 63 60 54
 
表4 参加人数【実践編】(定員30名)
実施日 10/1 10/8 10/15 10/26 2/15
参加人数 40 36 33 26 9
※10月26日は台風、2月15日は大雪の日と重なっている
 
第2は、コミュニティビジネス「研究」講座の実施である。この講座は、2012年度から始めたものである。「入門」講座と「実践」講座は、これから事業を始めようとする人たちに対して、心構えから始まって、ノウハウなどの指導が中心になるが、研究講座の方は、コミュニティビジネスをより深く学習したい人やすでにビジネスを始めている人を対象に、コミュニティビジネスを取り巻く環境や周辺のホットな話題を取り上げ、関心だけある人、自分では始めるつもりはないがサポートすることに興味のある人、これから始めることを検討している人、そしてすでに始めている人たちなど、幅広い人たちを対象としていることに特徴がある。最終的な狙いは、コミュニティビジネスにかかる「コミュニティ」の形成である。そのため、研究講座は、単に講師の人が話しをして「終わり」というのではなく、最後の30分程度を、参加者同士の交流の場にあてている。
 受講生は講座開始前は定員を上回る申し込みがあり、初回も会場の収容可能人数を上回る参加者であったが、2回目以降は20~25名で推移したことについては、今後の運営方法等で対応するようにしたい。
 
表5 コミュニティビジネス研究講座の実施内容
 開催日時テーマ講師
第1回平成25年11月19日(火)
18時30分~20時30分
中小企業がすぐにでも取り組みたい商品アピールと販路拡大戦略
 
原顯寛(ユニバーサルスタンダート株式会社代表取締役)
第2回    11月26日(火)
18時30分~20時30分
忙しいママに働く喜びを~下町女性起業家の子育てママを生かす企業経営五味渕のり子(有限会社YPP代表取締役)
第3回 12月 3日(火)
18時30分~20時30分
少子化に生きる子育てビジネス
 
小西由美枝(プリメックスキッズ株式会社代表取締役)
第4回    12月10日(火)
  18時30分~20時30分
東京オリンピックの経済効果とこれからの7年~追い風を受け前進するための起業家への提言 田部康喜 (麻布調査研究機構・理事長、経済ジャーナリスト、朝日新聞社編集委員)
第5回 12月17日(火)
  18時30分~20時30分
たかがつまようじ、されどつまようじ~老舗の経営哲学
 
稲葉修(株式会社広栄社代表取締役会長)
 
表6 参加人数【研究編】(定員30名)
実施日 11/19 11/26 12/3 12/10 12/17
参加人数 34 20 20 21 25
第3は、地域のコミュテニィをベースとする活性化の取り組みに関する現地調査である。
今年度は4つの地域に対して、計5回のヒアリング調査を行った。
 日程、テーマ、そして主な内容は、表7のとおりである。いずれの取組も、地域の特性を生かし、その地域を活性化しようとする動機から始められている。しかし、共通して言えることは、それらの取組に関する財政的な基盤が、その取組の継続性や発展性に大きな影響を与えているという、いわば当たり前の結果が得られた。
 問題は、どのような取組にはどのようなファイナンスが適切で、それを実現させるための仕組みであり、このテーマについては、今後も研究を継続する。
 
表7 現地調査の概要
日程テーマ等主な内容
2013年
7月29日~8月2日
現地調査
鹿児島県奄美市
地域活性化
地域のコミュテニィを生かした観光の取り組みである「シマ博」の関係者に対するヒアリング調査の実施。
2013年
6月28日
現地調査
新潟県南魚沼市
地域活性化
酒造メーカーとしては順調に発展を続けている八海醸造株式会社が今後さらに発展を続けていくための打ち手として、地域全体を売り込み、いわゆるインバウンド(お酒を出荷するというだけの「アウトバウンド」)の方向性を打ち出しているが、その取り組みに関するヒアリング調査。
2013年
11月3日~6日
現地調査
高知県四万十市
地域活性化
公益社団法人トンボと自然を守る会にかかる現地取材。この回は、特に、本社団法人を組織の外から支えてきた人を中心にヒアリングを実施した。
2014年
2月10日~12日
現地調査
高知県四万十市
地域活性化
公益社団法人トンボと自然を守る会にかかる現地取材。2013年11月調査のフォローの位置づけに加えて、外部コンサルタント、代表理事等へのヒアリングも実施した。
2014年3月5日~8日現地調査
滋賀県大津市
地域活性化
滋賀県産業支援プラザを核とする創業支援のエコシステムが「どのような経緯」で作られてきたのか。主に、その「プロセス」にかかるヒアリング調査。
 
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