経済学部ゼミブログ

2024.02.13

  • 経済学部
  • 金融学科

インターゼミで切磋琢磨し親交を深める

ブログ投稿者:金融学科 教授 茶野 努

茶野ゼミでは、私の専門分野である金融・リスクマネジメント以外でも、学生たちが自由にテーマを選んで研究しています。たとえば2023年度の学内ゼミ大会で優勝した、佐々木・安治・荻野さんたちは『なぜ結婚したいと思うのか』について調べました。アンケートのデータ解析の結果は、男女共通に「収入が多いほど、結婚意欲が高まる」、男性の場合「自分の父親が家庭へ協力的であるほど、結婚意欲が高い」、女性の場合「年齢とともに意欲は低くなる」というものでした。
研究を進めるうえではモチベーションが大切です。謎を解いて問題を解決するという意欲がないと前進しないからです。逆に言えば研究テーマが決まれば4、5割は終わったと言っても過言ではありません。
茶野ゼミは、他大学との交流=インターゼミ活動も行っています。立命館大学の播磨谷ゼミ(銀行論)、中央大学の平澤ゼミ(保険論)との他流試合です。2023年12月には、大阪府の立命館大学茨木キャンパスに遠征しました。2年生の木谷・櫻井・鈴木さんたちが『テレワーク導入は生産性向上に効果があるのか』、3年生の森山・杉田・福田さんたちが『独身男女間における生命保険需要の相違』という研究報告を行いました。前者はテレワークの導入は第二次産業においては労働生産性にプラスの効果があること、後者は独身男性よりも独身女性の方がより多く保険に加入することを、回帰分析により明らかにしました。佐々木さんたちの研究もそうですが、データにもとづく実証的な分析によって、オリジナルな知見を得ると言うのが研究の醍醐味です。当日はフロアとの活発な質疑応答が繰り広げられ、研究内容をより深化させるうえでの多くのヒントを得ることができました。
インターゼミでの討論の後は、茨木キャンパス近くの居酒屋さんに場所を移して懇親会を行いました。研究会では話せないようなことも歓談しながら友好を深めました。問題意識の話に戻りますが、私の最近の興味は金融・リスクマネジメント以外に、経済学と宗教・倫理の関係性にあります。ある神父さんに話を伺った際、宣教で重要なのは聖書の難しい説明ではなく、人間関係の構築にあるとおっしゃっていました。教育もしかり!レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』を見たことがありますか?イエスは弟子たちとワインを酌み交わし、食事をしながら語りかけています。他大学の先生や学生さんとも懇親会において交流していく中で、互いに人間力を高めることもまたゼミ活動において重要なことです。