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英語学習の手引き

世界の英語圏

現代の英語圏は世界各地に広がり、英語を第一言語とする人の人口はおよそ8億人といわれています。そしてその代表的な国々には、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどがあげられます。国旗を並べてみると、

世界の英語圏

 一目で分かるように、オーストラリアとニュージーランドの国旗はイギリスの国旗に似ていますね。両国は連邦(かつて英連邦と呼ばれた)加盟国で、国家元首はエリザベス女王(2世)なのです。また、カナダは国旗こそ似ていませんが、両国と同じく連邦に加盟し、元首も同じです。連邦はこれ以外にも多くの加盟国を持ち、なんと世界総人口の3人に1人が連邦加盟国の国民なのです。そして女王は、先に述べた3国を含む連邦16か国の元首です。

また、アメリカ合衆国は連邦に加盟してはいませんが、同じ英語圏の大国として、これらの国々と政治、経済などにおいて密接な関係を保っています。

英語のアルファベット

ヨーロッパの大部分の言語はインド・ヨーロッパ語族に属し、現在それぞれ独自のアルファベットを持っていますが、そもそもは北セム文字を基にして紀元前 1000年頃、古代地中海世界において海洋商業民族であるフェニキア人が表形文字として発達させたのが最初だとされています。そしてギリシャ人やローマ人たちがそれを発展させ、各ヨーロッパ諸国に伝わっていったのです。アルファベットという名前はギリシャ文字の最初の2文字である「アルファ」「ベータ」に由来します。
A aB bC cD dE eF fG gH hI i
J jK kL lM mN nO oP pQ qR r
S sT tU uV vW wX xY yZ z 
[ギリシア語のアルファベット]
ギリシア語のアルファベットのうち、小文字のみを紹介しましょう。皆さんにとっても、数学や自然科学の記号として、なじみのあるものが見つかるはずです。

ギリシア語のアルファベット

「武蔵」をギリシア語で表記すると、Mουσασιとなります。

一般的な挨拶表現

「こんにちは!」 Hi! Hello!
「こんにちは、元気?」 How is it going?
How are you?
How's everything?
「まあまあかな」 Not bad.(So-soは和製英語)
「相変わらずだよ」 Same old, same old.

英語の起源と歴史

歴史的に見ると、現在のイギリスにもともと住んでいたのはケルト人でヨーロッパ大陸にも広く分布し、一大勢力を誇っていました。しかし、ローマ帝国(今のイタリアが中心)が膨張し、紀元前55年、54年の2度にわたってローマからジュリアス・シーザーがイギリスに来寇、西暦47年からイギリスを属領とし、ローマ人とケルト人の共存が始まります。その後、西暦410年になるとヨーロッパでゲルマン人がローマ帝国に侵入したため、ローマ軍はイギリスから引き上げてしまいました。

イギリス・ロンドンの国会議事堂(ビックベン)

イギリス・ロンドンの国会議事堂(ビッグベン)
そして、西暦499年以降にヨーロッパ大陸からゲルマン人の一派であるアングル人、サクソン人、ジュート人らがイギリスを侵略し、そこに定着してヨーロッパ大陸とは隔絶された環境になったとき、英語という言語が成立したとされています。EnglandというのはAngles’ land(アングル人の土地、国)が訛った形なのです。現在でもフランス語ではイギリスをAngleterre(terre=土地)、英語を Anglaisと表します。また書き残された最古の英語としては、西暦700年頃にラテン語(ローマ人の言葉)で書かれた勅許状に断片的ながらも英語が見られます。この時代の英語を、学問上は古英語と呼びます。形は現在のドイツ語に非常に似ています。

その後、西暦793年にイギリスは北欧諸国(主にデンマーク)からヴァイキングの侵略を受け、英語と北欧語の共存の時代を迎えます。さらに、1066年には北フランスに住んでいたノルマン人に国を征服され、下層階級は英語、上流階級はフランス語のみを話すという時代がその後300年余りも続きました。

このような経緯から、英語はハイブリッド言語と呼ばれています。つまり簡単に言うと、元々ドイツ語の一方言がケルト語、ラテン語(ローマ人の言葉、後にフランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語などに発展)、北欧語、フランス語の影響を受けたということになります。もちろん、ヨーロッパがローマ帝国と同時に古代ギリシャからの影響を受けていたのはいうまでもありません。さて、このような英語への他言語の影響に関して、ヨーロッパの地図を見て想像してみましょう。やはりドイツ、フランス、イタリア、デンマーク、そしてギリシャのどれも、イギリスに近いですね。

ヨーロッパ地図

したがって、総語彙数はドイツ語、フランス語のおよそ倍とされ、その語彙数の多さから習得が難しい言語ではありますが、それだけ微妙な意味の違いをも表現できるという利点を持っています。

単語の起源はその時期などにより複雑で諸説ありますが、ここでは「通り、道」を意味する複数の単語を、英語の祖先語であるドイツ語起源の単語と、フランス語(ラテン語)起源の単語に分けてみましょう。
ドイツ語起源
way/path/gate
フランス語(ラテン語)起源
street/avenue/passage/route/alley/trail/meatus

英語を学ぶ意義

英語は世界をつなぐ
今日の世界は、大航海時代以降で大きく考えると、産業革命期、帝国・植民地の時代、そして二つの世界大戦を経て形づくられてきました。ブリテン島の一民族語であった英語が、今日世界の広い地域で通用する程度にまでその影響力を拡大してきた背景には、英語を用いる人々がつくってきた世界の歴史があります。

日本では徳川末期までは、漢学とともに医術を中心とした蘭学が行われていましたが、世界各地を視察した福沢諭吉は、以後英語を学ばねばならないことを痛感し、当時の日本人への啓蒙書を著すとともに英語の学習を奨励したことはよく知られています。

このように江戸から明治にかけての新しい時代に、アジアの小国であった日本が植民地化されないため、いわば国策の一環として英語は学ばれ始めました。
世界はその後も距離を縮め、とうとう前世紀最後の10年には、インターネットという技術によって各家庭においてすら英語に容易に接しうる時代となりました。

以上の世界史・日本史の簡単なおさらいを通じて、日本という場所に住み、ふだん日本語で過ごす私たちの多くにとっても、英語に触れないわけにはいかないことがわかります。カタカナ語の多くが英語であることはいうまでもありません。英語を学ぶということは、現代という時代を生きることの一部になっているといってもよいのです。「英語圏」と呼ばれる地域に行くならば、英語はできると便利であるというより、できないと困るでしょう。
英語になった日本語
(英米人が日本について抱くイメージが、なんとなく見えてくるような……)
harakiri=腹切りsamurai=さむらいkaraoke=カラオケtycoon=大君、大立者
tsunami=津波tofu=豆腐kamikaze=[形]無謀なninjutsu=忍術
bonsai=盆栽banzai=万歳  
言葉に自覚的に
次に、私たちの毎日の生活を振り返ってみましょう。そこでは私たちはよほどのことがない限り、私たちが日本語を使って暮らしている、などと振り返ってみることはありません(いちいち日本語の用法にこだわっていたら、ものごとが円滑に進みません)。それくらい日本語は私たちに透明になっています。魚が水を意識しないのと同じことです。しかし、水から出された魚は水を意識しないわけにはいきません。同様に、英語という外国語を学ぶことで、日本語のありがたさだけでなく、その豊かさにも気づかされることでしょう。もちろんこの効用は英語に限りませんが、上にも述べたように現在の世界での通用度を考えれば、英語を学ぶことでより便利になっていくことはあっても、不都合になるようなことはありません。

日本語で生活する私たちが、現代という時代に英語を学ぶことには少なくとも上のような二つの大きな意義が見いだせます。大学で英語を学び続けるにあたって、英語学習の根本を確認しておくことは重要です。この世界のこの時代に生まれてきためぐり合わせともいえるかもしれません。
英語の向こうにあるもの:言葉・人・世界
最後に、英語との距離の取り方ということを考えてみましょう。英語と私たちの関係について、上のような根本的な二つの事柄は考えていけば誰でも気づくことができます。しかし、英語との距離の取り方、英語への姿勢は、実は人の数だけあります。英語をなるべく避けたいという場合もあれば、英語がなければ自己を実現できないという場合もあるでしょう。言葉としての英語の面白さに着目する場合もあれば、生活になくてはならない手段としての英語を学び続けなければならない場合などさまざまです。

ニューヨーク・マンハッタンビル群

ニューヨーク・マンハッタンビル群
そして大切なことは、それはあなたが選んで決めるということです。自分で英語学習の意味づけをしていくということです。いろいろな人があなたにアドバイスを与えてくれても、英語にどう向き合うかは最終的にはあなたの問題です。言葉の問題は広げて考えていけば私たちが人間としてどう生きるか、世界とどう向き合うかという問題につながっていきます。人間が作ってきた世界、そしてその中にある英語の世界ですから、光もあれば影もあります。そしてどちらか一方だけでなく、両方ともより広く、より深く知ることは、知った自分がそれだけより豊かになっていく、そういうきっかけを与えてくれます。

繰り返しになりますが、英語との距離の取り方は、最終的にはこれを読んでいるあなたが決めていくことです。消極的になるのは容易です。むしろ積極的になって、英語を学ぶことがあなたに切り拓いてくれる世界を、十分に味わった上で決めてもけっして無駄にはならないでしょう。

便利さや目先の豊かさだけではなく、世界に生きる人間として豊かになっていくための学びの手段として、また対象として英語に接し続け、英語の向こう側にある世界、人々と出会ってください。

お薦め辞典・辞書

 日本の英和辞書は無数にあり選択は難しいですが、「自分の気になる単語、表現の意味が載っていた」というのが、購入の大きな決定打のようです。ここであえて学習者用辞典を推薦すると、以下の2冊があげられます。

辞書

『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)
日常表現から語法まで「よく載っている」と評判で、長年のベストセラー。

辞書

『ウィズダム英和辞典』(三省堂)
日本で初めて大規模英語データベースから本物の用例を統計値によって抽出した「生の」英語辞典。
さらに勉強を進めたい人は、以下の英英辞典2冊が内容も充実しハンディなのでお薦めです。いずれも大規模な英語データベースを参考につくられています。

辞書

Oxford Advanced Learner‘s Dictionary
(Oxford University Press)

辞書

Longman Dictionary of Contemporary English
(Longman)
なお最近は「お薦めの電子辞書はなんでしょうか?」という質問をよく聞きます。どんどん新しい機種が出ますので、どの機種がよいと具体的に述べるのは難しいですが、大学生協で扱っているモデルなどは候補にして良いでしょう。また本格的に英語を学習したいと考えている人には、リーダーズ英和辞典第2版(研究社)/リーダーズ・プラス(研究社)/ジーニアス英和大辞典(大修館書店)/Oxford Advanced Learner‘s Dictionary/新編英和活用大辞典(研究社)等を搭載しているモデルがお薦めです(シャープやカシオの機種にあります)。

主な検定試験・資格(当該言語の能力を証明する試験・資格等の概要)

英語に関する総合的情報サイトeigotown(http://www.eigotown.com/)によれば、現在日本で受験可能な英語の資格試験は56種類に上ります。みなさんにもある程度なじみのある代表的な英語資格・能力試験として、一般的実用英語能力を判定するSTEP(英検)、企業での業務遂行に必要となる英語コミュニケーション能力を判定するTOEIC®(トイック)、英語圏大学での勉学に必要な英語能力を判定するTOEFL®(トフル)、などがあります。では、これらを含む各種英語検定・能力試験と、大学での皆さんの英語学習との関わりはどのようなものなのでしょうか。

一つには、検定試験の結果が英語力の尺度として利用されるということがあります。具体的には就職の際にあなたのことを多角的に判断したいある企業が、英語のカがどれくらいかを知りたいときに「○○検定試験で何級、もしくは何点」のように英語力の目安として使うことがあります。外資系企業だけでなく、一般学力の一環として英語資格・能力試験での一定以上の得点を資格要件(足切りの材料)にする企業もあります。ですからあなたが英語を重視する企業に就職したいという場合、就職内定への有力要件ということになります。

第二に、英語圏の大学などの教育機関に留学するという場合の資格要件として使われるということがあります。具体的にはTOEFL®IELTSTMが英語圏大学留学に際しての世界の標準的な基準となっており、これらのテストの得点で留学先が左右されるということがあります。

第三に、各人にとっての英語学習の具体的な目標になります。英語は多くの人にとって日常生活で使う言葉ではありませんので、入学時までに蓄えた英語力は、それ以後も勉強を継続しなければ衰えてしまいます。そのカを落とさずに、さらに向上させる手段の一つとして、英語資格・能力試験突破を具体的な目標にして学ぶことができます。

漠然と英語に興味を持っている人は多いと思いますが、好きなだけでは本格的なカは伸びません。今持っているカを客観的に知り、さらに向上させるために各種検定・能力試験を利用してください。上で述べた代表的な試験以外の一般英語能力試験や、通訳、翻訳など特殊領域の検定試験に興味がある方は、上記のサイトを訪れて、あなたのねらいに応じた資格・能力試験を探してみましょう。


武蔵大学外国語学習褒賞・勧奨が適用される検定試験もあります。
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