2015.11.30

Category:金融学科

金融学科 准教授 海老原 崇

ビジネス・ゲームで学ぶ意思決定

私のプレ専門ゼミナールでは、会計・経営・金融の基礎の習得を目的として、チーム対抗のビジネスゲームを行っています。このゲームは、精密機械の販売会社の経営をシミュレートするもので、どれだけ儲かったかを競うだけでなく、経営結果の要約である「財務諸表」を正確に作成することも競っていきます。

 

経営結果を要約した貸借対照表(1時点での財政状態を表す書類)、損益計算書(1期間の経営成績を表す書類)、キャッシュフロー計算書(現金の収支を表す書類)といった財務諸表は、将来の意思決定に対して非常に重要な役割を担っています。したがって、正確に財務諸表を作成することはもちろん、財務諸表の内容を理解して適切な意思決定を行うことが、儲けるために最も必要なことといえます。

 

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例えば、会社は、資金がなくなってしまうと経営を続けることはできません。資金が足りなくて決済ができない状態が2回続くと、会社は「倒産」してしまいます。資金が足りるか足りないかは、貸借対照表やキャッシュフロー計算書という財務諸表を読んで理解する必要があります。そして、資金が足りなければ銀行などから借りる、資金が余っていれば借金を返すというように、資金がなくならないように管理する必要があります。このように資金を管理することを「資金繰り」といいます。

 

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今年のゼミは、配当を低めに抑え、広告宣伝もあまりせず、例年よりも手堅い経営をするチームが多い印象です。しかし、その中でも特に手堅い経営を行っていたチームで資金不足が発生してしまいました。過去に借りたお金の返済をしなければならないのにもかかわらず、返済すること自体を忘れていたために、必要な資金を借りることができずに発生した資金不足でした。もし一般企業でこのような資金不足が発生したら大変です。もちろん普通の銀行はお金を貸してくれなくなりますし、従来の取引先も取引をしてくれなくなってしまいます。このほか、債権者の取り立てや非合法的組織の介入なども起こりえます。したがって、資金不足を1度してしまうと、結局2度目の資金不足を発生させて、倒産してしまう確率が非常に高くなってしまいます。

 

ゲームはまだまだ続きますが、どのチームも倒産せずに経営を続けていけるようにアドバイスしていきたいと思います。

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